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子供が歯をぶつけたとき何をすればよい?

子供が歯をぶつけたとき何をすればよい?

子供が歯をぶつけたら、どうしてあげるべきか戸惑うパパやママは多いでしょう。歯をぶつけた時にまず何をすれば良いのか、どのようなタイミングで受診すれば良いのかなど詳しくご紹介いたします。

歯をぶつけたらすぐに確認するべきこと

子供は成長途中であるため、体のバランスが不安定です。頭が重いため活発に遊んでいると、転倒したり、物にぶつかったりして口や歯をぶつけることがあります。そんな状況になると慌てますが、適切な対処をすると被害を最小限に抑えることができます。ぶつけた直後には、まず以下の点を確認しましょう。

  • 出血の有無
  • ぐらつき
  • 口内の損傷

出血の有無

口の中や唇に出血がないか確認します。出血が多い場合はすぐに止血する必要があります。

歯のぐらつき

ぐらついているかどうかを確認しましょう。触らなくてもわかる程ぐらつきがひどい場合は、すぐに歯科医院へ電話し、一刻も早く受診する必要があります。

歯や口内の損傷

欠けたり、折れた状態になっていないか、またお口の中に傷がないか確認します。一部分欠けていたり折れていれば、こちらもすぐに歯科医院へ電話して受診しましょう。

応急処置の方法

家庭でできる応急処置をまず行いましょう。

止血する方法は?

出血を止めるには、清潔なガーゼや布を使って、出血部位を痛くない程度に圧迫します。注射後に止血をされた経験がある方も多いと思いますが、そのように5〜10分ほど圧迫し続けていると止血できることが多いです。

歯のぐらつきは?腫れはどうすればよい?

ぐらついている歯を何度も触らない方が賢明です。菌が口の中に入ると大変ですので、そのままの状態でなるべく早く専門家に対処してもらいましょう。アイスパックや保冷剤を使って頬の外側から外傷を受けた部分を冷やして痛みや腫れを軽減できます。

子供の歯が心配!受診のタイミング

歯科医院へすぐに受診したほうが良い症状は下記の通りです。

  • 抜けてしまった
  • 折れたり欠けている(破折)
  • グラグラしている(動揺)
  • 子供が痛みを訴えている
  • なかなか止血できない

歯科医院を受診する際には、予め電話で連絡のうえ通院するとよりスムーズです。事故が起こった時間、ぶつけた状況及び場所、子供が訴える症状(痛みや出血の有無)などは必ず聞かれますので準備しておきましょう。

歯をぶつけた後の注意点

歯を固定する処置をしてもらった後も、痛みが再発しないように、様々な点に注意しましょう。

直後に気を付けること

  • 食事
  • 歯磨き
  • うがい

食事

食事は柔らかい食べ物を食べさせましょう。硬い食べ物や熱い飲み物は痛みや腫れを誘引するリスクがあるため避けておくべきです。

歯磨き

歯磨きは通常より優しく行い、傷ついた部分は特に注意してください。

うがい

細菌感染を防ぐのにうがいは役立ちますが、歯茎に出血部分があれば避けておきましょう。せっかく止血しても、うがいで傷の部分が再度出血するリスクがあるからです。

長期的に気を付けること

特に異常が見当たらなくてもぶつかった後は、長期的なケアが必要です。

  • 定期的な健診
  • 心理的な配慮
  • 安全面への見直し
  • 予防措置

定期的な健診

歯科健診を定期的に受けることで、その後けがによるトラブルや、口腔内に細菌感染が起きていないか確認できます。

心理的な配慮

子供が遊びや行動を怖がらないようにきちんと遊び方を説明し、安心させることは、子供の心理状態を考えると必要です。

安全面への見直し

また歯をぶつけないように、家の中の角にクッション性のあるものをつけて、転倒や衝突のリスクを減らしましょう。遊び場の場合は注意すべき点を教えて遊ぶよう教えてください。

予防措置

サッカーやラグビーなど人と接触するコンタクトスポーツをされている場合は、マウスガードを装着すると、歯をぶつけるトラブルを予防できて効果的です。

まとめ


子供が歯をぶつけたときの対処方法を知っておくことは、大切です。乳歯だから大丈夫かなと放置してしまうと乳歯の下に存在する永久歯へ影響を与えるケースがあります。適切な応急処置とその後のケアをしっかり行い、子供の健康な歯を守りましょう。

この記事の監修者

医療法人真摯会
西宮クローバー歯科・矯正歯科 院長
廣石 勝也
朝日大学歯学部卒業。大阪歯科大学総合診療科臨床研修終了。国際口腔インプラント学会会員。

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