虫歯になりにくい食べ物や飲み物などを知りたいという方は多いと思います。今回は、虫歯になりにくい食べ方も併せて詳しくご紹介いたします。
虫歯になりにくい食べ物はある?
虫歯は細菌感染で起き、歯が変色して穴が開くと痛みを自覚します。更に進行してしまうと膿が出て、口臭の原因になることがあります。お口の中が酸性になると虫歯になりやすく、歯のエナメル質はpH5.5以下で溶ける(脱灰)を起こしてしまいます。そのような状況を避けるためにも、pH値の高い=酸性ではない食べ物を摂取しましょう。
水素イオン濃度の略称で、水質診断の基準になる単位です。pH7を中性とし、pH7より低いと酸性、7より高いとアルカリ性であるという判断になります。
虫歯になりにくい食べ物
虫歯になりにくい食べ物は、下記の特徴がある食べ物です。
- 口腔内に長く留まらないもの
- 細菌の栄養となる糖分が少ないもの
- しっかり噛んで食べられるもの
例を挙げるならば、チーズ、アイス、ヨーグルト、さつまいも、りんご、キウイフルーツなどでしょう。いずれも食べ過ぎはよくありませんが、歯の健康を保つために必要な栄養が含まれています。飲み物としては、お水が一番虫歯になりにくいpH7.0の中性に当たりますが、お茶もpH6.0前後で問題ありません。
虫歯になりやすい食べ物
反対に虫歯になりやすい食べ物は、下記の特徴がある食べ物です。
- 口腔内に長く残ってしまうもの
- 細菌の栄養となる糖分を多く含んでいるもの
- 粘着性があり歯にくっつきやすいもの
こちらも例を挙げると、キャラメル、チョコレート、キャンディ、ウエハース、ビスケットなどでしょう。また、甘いジュースも同じです。ジュースではないからとスポーツドリンクを飲む方がおられますが、砂糖が意外と多く含まれ、pH値も3.0前後と低いので要注意です。
虫歯になりにくい食べ方は?
虫歯になりにくい食べ方として、下記の4つを守ることがとても大切です。
- ダラダラと食べない
- 一口あたり30回は噛む
- ながら食べをしない
- 規則正しい時間で飲食をする
ダラダラと食べない
お口の中にずっと食べ物や飲み物がある状態は、細菌にとっては餌の宝庫です。長い時間をかけて飲食をし続けると、口腔内はずっと酸性に傾いてしまい、虫歯になりやすいと言えます。
一口あたり30回は噛む
食べ物を一口あたり30回噛むと、顎や歯がきちんと発達し、唾液の分泌が活性化します。唾液には自浄作用があり、しっかり噛むことで満腹中枢が刺激され、肥満防止になり、消化管への負担も軽減します。
ながら食べをしない
テレビを見ながらご飯を食べると、集中できず咀嚼をする動作が疎かになります。それにより、お口の中に食べ物がある時間が長くなり、正しい姿勢でしっかりと噛むということが出来なくなります。
規則正しい時間に飲食をする
食べる時間をきちんと管理しておくことが大切です。規則正しいスケジュールを組むことで、歯磨きなどのセルフケアも習慣化しやすいです。子供の場合は、おやつなどの回数や時間をわかりやすく説明し、管理をしてあげましょう。
虫歯になりにくい食生活のポイント
虫歯は、口内に存在するミュータンス菌などの虫歯菌が食べ物に含まれる糖分を分解して酸を作り出し、その酸が歯のエナメル質を溶かすことで発生します。特に食生活が不規則であったり、糖分を多く含む食品を頻繁に摂取している場合、虫歯リスクが高まります。したがって、虫歯になりにくい食生活を心がけることが大切です。
1. 糖分の摂取を控える
虫歯菌は糖をエサにして酸を作り出すため、糖分の摂取を減らすことが有効です。特に以下の点に注意しましょう。
- 砂糖を含む飲み物やお菓子の摂取を制限する炭酸飲料やジュース、チョコレート、クッキーなどは虫歯を引き起こしやすい食品です。
- 間食の回数を減らす食事や間食のたびに酸が作られるため、回数が多いほど虫歯リスクが増加します。間食をする場合でも、糖分の少ないものを選ぶことが推奨されます。
2. キシリトールを含む食品を取り入れる
キシリトールは、虫歯菌が酸を作り出すのを抑制する働きがあるため、虫歯予防に役立ちます。キシリトールを含むガムやキャンディーを選ぶことで、虫歯リスクを減らすことができます。ただし、キシリトールだけに頼るのではなく、全体的な食生活もバランスをとることが大切です。
3. 食後に歯に良い食品を摂る
食後に虫歯を予防する効果のある食品を摂ることも有効です。
チーズやナッツ類
これらの食品はアルカリ性で、口内の酸を中和し、再石灰化を促す効果があります。また、チーズにはカルシウムが豊富に含まれており、歯を強化する役割もあります。
野菜やフルーツ
特に繊維質の多い食品は、咀嚼によって唾液の分泌を促進し、口内の酸を洗い流す手助けをします。リンゴやニンジン、セロリなどが良い例です。
4. 食事のバランスを整える
バランスの取れた食事を心がけることも、虫歯予防につながります。特に、以下の栄養素を意識して摂取することが推奨されます。
- カルシウム・・歯の健康にはカルシウムが重要です。牛乳やヨーグルト、小魚などを積極的に摂りましょう。
- ビタミンD・・カルシウムの吸収を助けるビタミンDも、歯の健康に欠かせません。日光を浴びることや、サーモンや卵黄などを食事に取り入れることで補うことができます。
5. 水を頻繁に飲む
水は口内の酸を中和し、食べかすやプラークを洗い流す役割を果たします。糖分や酸を含まない水を頻繁に飲むことで、虫歯予防に繋がります。また、フッ素が含まれている水を飲むことで、エナメル質を強化し、虫歯リスクをさらに減らすことができます。
虫歯になりにくい食べ物に関するQ&A
虫歯になりにくい食べ物は、以下の特徴があります。
1. 口腔内に長く留まらないもの。
2. 細菌の栄養となる糖分が少ないもの。
3. しっかり噛んで食べられるもの。例えば、チーズ、アイス、ヨーグルト、さつまいも、りんご、キウイフルーツなどです。飲み物としては、水が中性で虫歯になりにくく、お茶もpH6.0前後で問題ありません。これらの食材には歯の健康を保つ栄養素が含まれており、虫歯のリスクを軽減します。
虫歯になりやすい食べ物には、以下の特徴があります。
1. 口腔内に長く残るもの。
2. 細菌の栄養となる糖分が多いもの。
3. 粘着性があり歯にくっつきやすいもの。例えば、キャラメル、チョコレート、キャンディ、ウエハース、ビスケットなどです。また、ジュースやスポーツドリンクも砂糖が多く含まれ、pH値が低いため注意が必要です。これらの食品や飲み物は、虫歯のリスクを高めます。
虫歯を予防するためには、食べ物以外に以下の点に注意しましょう。1. 正しいブラッシング:1日2回、特に就寝前に丁寧に歯を磨きます。2. デンタルフロスや歯間ブラシの使用:歯と歯の間の汚れを取り除きます。3. 定期的な歯科検診:半年に一度は検診を受け、初期の問題を見逃さないようにします。これにより虫歯のリスクを軽減し、健康な歯を維持できます。
まとめ
虫歯になりにくい食べ物は、pH値が中性であるもので、お口の中に長く留まらず、歯の栄養となる糖分の少ないものが良いです。とはいえ、そればかり食べると全身の健康に影響が及ぶ可能性があります。食べ物や飲み物は規則正しい時間に栄養を摂取して、その後のお口のセルフケアをしっかりと行い、虫歯にならないようにしましょう。